不動産・不動産鑑定の書籍／Evaluationはプログレス

本書は数少ない林地・立木（りゅうぼく）評価の専門書となっています。

一般的に、不動産鑑定評価基準は土地や建物の市場価値を評価するための基準ですが、林地の評価には自然や環境の規制、生態系の保護や木材の価値など、通常の不動産評価に加えて、自然の資源や法規制を考慮する必要があるためより専門的になります。

本書では「森林とは何か」という基本から、林地・立木（りゅうぼく）の地域分析から個別分析、さらに林地評価の手法や林地調査の具体的な調査方法などを解説しています。

第１章　林地評価の基礎

１　森林（林地・立木）について

２　森林の区分

（１）　林野庁の区分

（２）　損失補償基準の区分

３　民法上の林地と立木

４　林地と立木の関係

５　林地・立木の価格に関する原則

第２章　地域分析・個別分析

１　地域分析

２　個別分析

第３章　林地の価格形成要因

１　林地の価格形成要因の留意点

２　純山林の林地価格のあり方

３　不動産鑑定評価基準での林地の価格形成要因

４　純山林の林地評価にあたって重視すべき要因

５　各価格形成要因（土地価格比準表）の重要性の比較

６　地位、地利による地域要因・個別的要因の比較

（１）　地　位

（２）　地　利

７　地位の判定方法

（１）　地位の判定

（２）　収穫予想表

（３）　地位の判定方法

①　樹高の定義

②　平均的な樹高の採用

（４）　樹高の測り方

①　木を伐倒して測定する方法

②　測高器による方法

③　釣竿による方法

第４章　林地の評価手法

１　地位と林地の生産力

２　地利と林地価格

３　地位と地利の関係

４　林地評価の手法の種類と適用

５　原価方式による原価法

６　収益方式による林地期望価法

（１）　林地期望価法の基本

（２）　林地期望価法の留意点

（３）　林地期望価法で用いる各要素の問題点

７　比較方式による取引事例比較法

（１）　比較方式の基礎

（２）　取引事例比較法

（３）　立地級による収益性比準価格

①　立地級と林地価格

②　立地級による収益性比準価格

③　入手可能な地利級、地域級の資料

（４）　立地指数による収益性比準価格

第５章　自然災害と林地評価

１　山地災害の多い我が国

２　自然災害に関連する法令等

３　災害を予防するための法令等

（１）　砂防法

①　砂防、砂防法とは

②　砂防指定地

③　砂防指定地の指定を要する土地（区域）

④　砂防指定地における行為制限

（２）　森林法

①　地域森林計画対象民有林における開発行為の制限

②　林地台帳の閲覧

③　砂防法の砂防工事と森林法の治山工事

④　保安林・保安施設地区

⑤　保安林・保安施設地区における行為制限

⑥　保安林台帳・保安施設地区台帳の閲覧

（３）　山地災害危険地区

（４）　地すべり等防止法

（５）　急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律

（６）　土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律

４　林地の鑑定評価における自然災害リスクの反映

（１）　各種法令の制限による減価

（２）　具体的な減価

①　相続税評価による保安林の減価

②　土砂災害警戒区域等の減価

③　山地災害危険地区の減価

④　動物による立木への被害

第６章　林地の調査

１　スギ、ヒノキ用材林地

（１） 対象地

（２）　事前調査と現地調査

➊　事前調査

（ア）　机上での事前チェック

（イ）　登記関係調査

（ウ）　地図上に対象地を落とす

（エ）　役所調査

（オ）　調査に際してのその他のヒアリング　　　　　　　　　　　　　　　先

（カ）　交通接近条件

➋　現地調査

（ア）　調査の概要

（イ）　境界の推定・目安について

（ウ）　現地調査にあたっての注意点

（３）　その他の調査

➊　自然的条件

（ア）　気象の状態

（イ）　標　高

（ウ）　傾斜の測定（机上）

➋　縄伸び・縄縮み（机上）

２　天然材

(１)　対象地

（２）　事前調査と現地調査

➊　事前調査

（ア）　机上での事前チェック

（イ）　登記関係調査

（ウ）　地図上に対象地を落とす

（エ）　役所調査

（オ）　調査に際してのその他のヒアリング先

（カ）　交通接近条件

➋　現地調査

（３）　その他の調査

➊　自然的条件

（ア）　気象の状態

（イ）　標　高

（ウ）　傾斜の測定（机上）

➋　縄伸び・縄縮み（机上）

第７章　林地取引市場の分析

１　取引事例の分析

（１）　多数の取引事例の収集・分析

（２）　取引当事者の属性分析

（３）　事例地の現地調査

（４）　取引事例からの市場分析

２　取引市場等のヒアリング・取材